尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)とは
ヒトパピローマウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)による感染症です。臨床像やタイプの違いにより、尋常性疣贅・糸状疣贅・扁平疣贅・尖圭コンジローマ・Bowen様丘疹症など様々な病態をとります。イボができた場所や形態から診断が可能です。
手足にできるイボで多いものが尋常性疣贅です。小児に多く、ご家族に感染する場合もあります。小さなしこりで自覚症状がないので放置しているうちに、気が付いたら大きくなっていた、と受診されるケースが多いです。
白っぽい表面からピンク調の丸くて固いできもので、ダーモスコピーで確認すると、乳頭状のもこもことした所見と、伸びてきた毛細血管が点々と赤黒くみえます。
1個の場合もありますが、何個も多発する場合もあります。
自然治癒することはほぼありません。ウイルスによるもので、自分にも他人にも感染してしまいますので治療が必要です。
治療方法
治療は主に液体窒素による凍結療法です。1~2週間に1回ペースが理想です。
間隔があいてしまうと残存しているウイルスが増え元に戻ってしまいますので、せっかく治療をするのですから早く治癒させるために定期通院をお願いしています。大変ですが頑張って治療していきましょう。
多発していたり、液体窒素のみでの改善が乏しい場合、サリチル酸・モノクロル酢酸、ビタミンD3軟膏なども併用し、より早く治るように工夫しております。
また、イボ剥ぎ法、電気メスでの切除、Nd:YAGレーザー治療なども行っております。
処置を頑張れたお子様にはシールなどをお渡ししております(不要な場合はお伝えください)