水いぼとは

水いぼとは、伝染性軟属腫ウイルスによる感染症で、学童期までの子供に多い病気です。

光沢のある皮膚色や乳白色調、淡紅色調の、2~10ミリ程度までの小さな丸い結節です。真ん中がくぼんでいる場合もあります(中心臍窩)。結節が破れて、白っぽくボロボロした内容物が付着すると別の部位や他の人に感染します。周囲に湿疹のような発疹を伴う場合や、痒みで掻き壊して湿疹化しまう場合があります。

乾燥肌やアトピー性皮膚炎など、皮膚のバリア機能が弱まっている状態で感染しやすくなります。大人に多発する場合は、免疫不全を合併している場合があるため、精査を提案することもあります。

数か月から数年で自然治癒はしますが、非常に多くの水いぼができてしまい整容的に問題になったり、プール教室の判断で断られてしまったりと、日常生活に不都合が生じることがありますので、少ないうちに摘除することをお勧めします。

プールや水遊びなどは禁止ではありません。ただし、肌の接触やビード板・タオルを介して感染してしまいますので、道具やタオルの共有は避け、肌を覆える水着を着用することが望ましいです。

兄弟で一緒に入浴する場合も同様です。

処置について

トラコーマ攝子(孔のあいた水いぼ攝子)を用いて摘除を行います。
そのまま処置を行いますと痛みや恐怖が伴いますので、事前に麻酔のシールをお渡しし、ご自宅で貼付してから次回受診されることをお勧めしております。

頑張れるお子さんはそのまま処置をすることも可能ですし、その場で麻酔シールを貼ってお待ちいただいてもかまいません。どうしても処置が難しい場合は、自然軽快を待つ方法や、ヨクイニンの内服という方法もあります。

摘除は皮膚をひっぱると痛みが強く感じるので、テンションをかけて一瞬でつぶすように取り除くことで、痛みを和らげるよう気を付けて処置をしています。医師による処置となります。

液体窒素による凍結療法は色素沈着が残る可能性を考慮し、当院では行っていません。

皮膚の保湿や湿疹などを治療することで治りも早くなりますので、合わせて指導しております。

処置を頑張ったお子様には達成感を感じてもらえるよう、シールなどをお渡しいたします(教育方針などの理由で不要な場合はお申し付けください)